月に１度、7時間ぐらいの外出を楽しみにしている利用者さん。
行きたい所、色々な場所に電車に乗って出かけますが、自閉症の利用者さんは、外出先での行動はどうしても画一的になりがちです。

利用者さんが新しい経験ができることを願って、様々な活動の提案をしますが、ご本人が興味を持って「これしたい」とこちらが感じられる機会は多くはありません。

先だって、利用者さんと一緒に、逗子に行ってきました。
「せっかく逗子に来たからには・・・」という誘い文句は全く届かず、利用者さんの興味は、どこにでもある施設と全国チェーン店に行くことが目的。
海岸に行く予定などもなかったのですが、ヘルパーからの「お母様に貝殻拾ってお土産に持って帰るのはどう？」との言葉に、利用者さんから「貝殻拾う！」と返事があり、２０分ほど歩いて海岸に行きました。
砂浜できれいな桜貝などを目を輝かせながら楽しく拾っている利用者さんの姿に、家族との絆を感じました。

利用者さんの想いを汲み取り、言葉にして共有することで、利用者さんの余暇や外出の機会が何倍も豊かになる・・・そんなことを感じた外出支援でした。